「落ちない大石」で合格祈願を~寸又峡温泉~
寸又川の源流部、南アルプスの最先端(光岳:てかりだけ)には、
山頂付近に白く光る物体があると言われています。
昔から人々の間では「天狗の威光」だと語り継がれています。
あるとき光岳の天狗は2人の山伏を伴って、寸又峡の集落に向かいました。
寸又峡の小高い杜にある大きな石の上から辺りを見渡すと、そこには食べ物も極端に少ない、寒々とした場所でした。
そこで天狗は、大年神(穀物の神)を天界から呼び、麦、ひえ、あわ、きび、豆の「五穀」を持参すようお願いしました。
やがて、袋いっぱいの穀物が、天狗のもとに届けられました。
それを大きな石の上にに開けると、山のように盛られた五穀は、杜の外にまであふれて広がったといいます。
この場所は「外守山」と名付けられました。
天狗が上がったとされる巨大な石は、断崖に何百年もとどまり続けることから「落ちない大石」と呼ばれるようなりました。
村人たちはこの石を、霊験あらたかなご神体として、あがめ奉るようになったのです。
現在では、大学、高校、中学をはじめ、就職、運転免許、資格試験などの受験者、
高層建築現場で働く職人、塗装工、大工、植木職人など「落ちてはならない人」の守り神として祭られています。
落ちない大石は、寸又峡温泉街を奥に進んでいくと、寸又峡バス停の手前右側にある外森山神社の鳥居をくぐり、階段を登っていくと、やがて左手に見えてくるのが「落ちない大石」です。
高さ7~8mの巨大な石です。
受験生を始めとして「落ちてはならない人々」の守り神として、山腹に絶妙なバランスで立っています。
受験生の皆さん、「落ちない大石」へ合格祈願にお越しください。
絵馬は、寸又峡温泉内の旅館・食堂・お土産物屋で1枚500円で販売しています。
寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合 0547-59-1011